全部おとぎ話であれ

きらいなものを1000文字で語る

ブラジャー

ブラジャーに興味がない。

 

 

まず一番最初にブラジャーを思いついた人がすごい。たぶんその人は胸がでかかったんだろう。なんか重いわ…蒸れるし……あっワイヤーで持ち上げれば良くね?!ってなったんだろう。真偽は知らない。ググってないから。

 

 

でもその人がいてくれてほんとによかった。もし私だったら生まれてから死ぬまで胸を支えようというアイディアが浮かばない。ギリ思いつくので「ガムテープで隠すか」とかそういうレベルのアレだと思う。

 

 

ブラジャーというのはほんとにピンキリで、ショッピングモールに入った店舗の上下セットで3500円というのもあればガッチガチの高級下着メーカーでブラジャーのみで1万6千円から!みたいなのもあってそんな場所に私みたいなちんちくりんの30代主婦が行ったところで「いwいらっしゃいませwww」とこらえ笑いで案内されるのは目に見えてる。

 

 

ブラジャーといえば田中みな実がテレビで「ブラジャーは一度でも洗濯機で洗ったら死ぬ」と言っていてバチボコに抜かれた。何がって度肝を。田中みな実ほどの女になればブラジャーに命が宿る。加えて手入れも抜かりないのだ。幼少期たまごっちで部屋の掃除をするのを忘れて二日で死なせていた私には無理な案件だった。幼い私はたまごっちによって「衛生で死に至る」という事象の存在を学んだ。

 

 

美意識の高い友人(snowという記事のと同一人物)に「ちゃこ、ちゃんとしたブラ買いなよ~」「ちゃこ、ちゃんとお店で胸のサイズ測ってもらいなよ~」とたしなめられたことが何度もあるが私にはどうしても興味がわかなかった。だから今日もしなびたブラを着けている。洗濯機でも回しまくってるのでブラの死骸を胸にあてていると言っても過言ではない。

 

 

あと彼女に「寝ている時ノーブラだと胸が垂れるんだよ」と注意されて以来ブラジャーをつけたまま眠ることに試みたが結局寝苦しくなって夜中に外して寝室の入り口にぶん投げたことがある。いつも寝室のドアは開けっぱなしなので投げたブラは廊下の壁にぶつかって床に落ちた。

 

 

朝方寝ぼけてトイレに立ったらトイレの前にブラが直角に立っていて眼鏡をかけてなかったので大きなネズミかと思って絶叫した。夫が驚いて勢いよく上体を起こした。

 

 

よく見たらブラだったので腹が立って蹴り飛ばした。

 

 

そんなわけでブラジャーがいけすかない。マッチングアプリで相手がブラジャーだったらランチしか行かない。部活の顧問がブラジャーだったら土日は出ない。私はどのブラジャーにしようかななんて一生選ばない。ブラジャーが私を選んでほしい。

 

 

そんな話をしたら前述の友人に「じゃあヌーブラは?」と聞かれた。見たこともないわそんなもん。そしたら見せてくれた。「ヌーブラヤッホー!」とモエヤンの真似までしてくれた。シンプルに性格がいい。

 

おしまい

 

 

 

 

 

著書です。ブラジャーは出てきませんが中身はちょっとエロいので買ってください。