全部おとぎ話であれ

きらいなものを1000文字で語る

インスタ

インスタが嫌いだ。私はお洒落な身なりでもないし映える写真も撮れない。

 

 

でも仕事で一緒になる人は決まって「インスタはしてますか」と聞いてくる。やっぱり要るんですねインスタ。いやライターの繋がりはTwitterやnoteで構築していたんだけど実際仕事をするとフォトグラファーやイラストレーターの方とも知り合いになる。そういう人のインスタのアカウントってやっぱりすっごく洒落てる。

 

 

実際わたしもインスタのアカウントは2つ持っている。1つは本アカというのか子供の成長を載せている。もう1つは最近作って何も載せることなくそのまま放置していたやつ。名前も本名にするの怖くてニックネームの「ちゃこ」にした。

 

 

先週の土曜日、大好きなイラストレーターさんとお茶したときに感化されて、使ってない方のインスタのアカウントをもっと更新しようと思い立った。

 

 

私のような日陰者、ツイッター大好き芸人からするとインスタに鍵無しで活用するなんてめちゃくちゃ勇気のいることだった。

 

 

思い立ったらすぐ行動、帰りのバスの中で投稿してみる。あくまで仕事関係者用、リア友に見られたら恥ずかしい。あとしょっぱなからスベりたくない。あ、そうだ可愛いネックレスをお友達に作ってもらったからそれを理由に投稿しよう。あの女子がよくやる「お気に入りのアイテムを口実に写真撮ったよ~~~自分も映ってるけどあくまで自分はオマケだから」感を演出しよう。めっちゃ自分の映り気にしとるのにその感じ出すやつおるよね。私やけど。

 

 

とかなんとか考えながらカメラフォルダからそのネックレスをつけた自撮りの写真を選んで載せた。

 

 

その日、夫が「ちゃーちゃんインスタ始めた?」とふわりと言った。
全身が硬直した。

 

 

めっちゃ目を泳がせながら「え?ああ、始めたけど仕事用にね~」と平静を装う私

 

 

「そうなん。『おすすめ』に出てきたんよ~」と夫

 

 

なんやおすすめって。余計なことすんな。てか夫に妻をすすめんな。相性いいかな?じゃねえわ相性いいから結婚しとんじゃこっちは。と内心めっちゃ動揺しながら友人に高速でLINEしたら「なんか電話番号とか連動しとんじゃないん?」と言われた。多分そうなんだと思う。確かめ方が分からんけど。

 

 

そんなこんなで投稿した初日から身動きがとれなくなったアカウントをこれからどうしようか途方に暮れている。途方に暮れすぎて「インスタ 方向性 喪失」と検索したら348,000件ヒットして世の中には答えがありすぎると思った。

 

 

あとこんなことを書きながらあれからインスタに自撮りを2枚追加して投稿している。激イタおばさんやんけ。分かっているのにやってしまうやつです。これもたぶん「分かっているよ」のアピールです。