3年以内の離職
この国は3年以内の離職に厳しい。なんで?別によくね?3年以内に「これじゃなかったミスった!」てなるの判断早くて素晴らしくね?
私は前職を丸8年勤務ののち辞めたけど今でも「もっと早くて良かったんじゃ」と悔やむことがあるし、なんなら5年目から9年目までの間は同じ質量の「辞めたい」を抱えていた気すらする。
そもそも「◯年目です」という概念が嫌いだ。ドヤ顔で「5年目です」と答えるスタートアップの社員いるけど5年目の春はそれはまだ4年だろ。4年と1ヶ月だろ。5年目って言われると「あら5年も」と一瞬錯覚する粗い詐欺やめろ。年目という言葉で盛るな。
同じく前職を8年勤めて辞めた夫が仕事を辞めようか悩んでいた時に地元の友人に真顔で「お前なにか1つでも辞めたことあるんか!」と怒鳴られたというのが印象に残っている。続けたことあるんか、じゃなく辞めたことあるんか。エネルギーがすごい。ちなみにその友人は大学バスケ仕事生きてきてぜんぶ辞めてきたらしい。ぜんぶ辞めてきた人の言葉は重みが違う。
3年以内にこだわるのはたいてい仕事くらいだ。恋人と別れた人に「ちなみに3年以内?」と尋ねることはない。
悪い男に引っかかった親友には「そんなやつ早く別れなよ!!!」とレモンサワー片手に絶叫する30代の姉御が翌日会社では部下に向かって「もうちょっと頑張ってみたら?まだ決めるのは早くないかな?」と決めつけるのはなぜなんだ。そういう女を見たら誰かレモンサワーとおしぼりを持たせとけ。
とにかく人の決断に口出しをしたって責任を負うのは本人なんだからそれを他人の時間軸で早い、遅いと決めるもんじゃない。保守的なことは悪いことではないけどだからといって他人に保守を強いるもんじゃない。保守的かどうかは財形を何回おろしたことがあるかで測れ。私は2ヶ月に1回は全額おろしていた。
3年以内の離職に後ろめたく思わなくていい。大学入学直後の新歓コンパで「あーこのサークルやっぱやめよ。飲み会えぐいわ」と感じたあの直感を大人になっても信じていい。